ASK代表ら書類送検 |
2010年1月にマルチ商法(MLM、ネットワークビジネス等と同義)会社であるニューウェイズジャパン(NWJ)のディストリビュータ(販売員)の男性が、自己啓発セミナー主宰会社のASKのセミナー受講中に死亡した事件でASKグローバル・コミュニケーション(現在はASKアカデミージャパン)代表ら3人が書類送検されました。 自己啓発主催者ら書類送検=セミナー中に男性死亡-遺棄致死容疑で・警視庁[時事通信] http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2013031600055 この事件は当ブログでも記事にしています。 セミナー中に受講生が死亡した事故は2001年にも日本創造教育研究所(日創研)でもありましたが関係者は送検されていません。 今回のASK社の事件はセミナー中の事故で自己啓発セミナー関係者が送検された初めての事件だと思われます。 今回のASK社の事件では遺族側がASK社とNWJ及び遺族男性が所属していたグループ「ワンダーランド」に対して民事で損害賠償請求の裁判を起こしています。 引用した時事通信の記事にあるように、一審の大阪地裁では過失責任が無いとして訴えを退けられていますが、遺族側が控訴して現在は大阪高裁で二審の審理中です。 この事件、検察が起訴まで持っていけるか、刑事事件としてセミナー会社の責任がどこまで追求されるのか大いに注目されます。 また、現在進行中の民事訴訟にも少なからず影響をあたえると考えられます。 ■
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by seminar_blog
| 2013-03-16 15:25
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問題の本質を隠すべからず(日刊サイゾーの報道に物申す) |
日刊サイゾーの記事によって、俄かに「ランドマークエデュケーション」が注目を集めています。 http://www.cyzo.com/2010/10/post_5628.html 記事の内容はサイゾーらしい芸能人のとりとめのないゴシップ記事で、特段注目するようなものではないのですが、その中で「事情通」が語るセミナーの説明があまりにも酷い。 以下、問題部分を引用します。 「『ランドマーク──』の勧誘方法は、マルチそのものですよ。各業界の顔の広い人物を囲い込み、勧誘を依頼して、受講者を獲得するたびに報酬を支払うんです。青田を勧誘したのは、ある大手出版社の女性重役です。有名な編集者ですが、以前からキナ臭い噂の絶えない人物でもあります。まだ会社に在籍しているはずですよ」(事情通) 先日のイベントでも話しましたが、自己啓発セミナーは一見するとマルチ商法(連鎖販売取引)と似ている部分があります。それは、受講生が新たな受講生を勧誘(セミナー内では紹介という名目。大半のセミナーでは「エンロール」と呼ぶ)するという部分です。 しかし、勧誘行為によって受講生に金品が与えられるという事はありません。もし、金品が与えられれば、それは「特定利益」となり、マルチ商法とみなされる可能性はあります。(参照:拙サイト内「セミナー勧誘は訪問販売」) 問題の記事に戻ります。 「事情通」氏は「勧誘を依頼して、受講者を獲得するたびに報酬を支払うんです」と述べています。 これは実習内での事を言っているのか、実習とは別にランドマーク社が顔の広い人に勧誘を個別に依頼しているのかはわかりません。しかし、僕が自己啓発セミナーに関わっている時期からセミナー業界のウォッチを続けている現在まで、ランドマーク社を含む大手のセミナー会社で勧誘に対する報酬を支払っているという話を聞きません。 もう一点、記事には問題の記述があります。 そんな青田が一年前、「自己啓発セミナーに通っていた」という情報を入手した。「そこで洗脳され、自我が崩壊したと見られている」というのである。取材の結果、それは「ランドマークエデュケーション」なる自己啓発セミナーであることが判明した。 確かに、自己啓発セミナーは心理学やカウンセリングの手法を使い、洗脳に近いことを行います。カルト宗教の洗脳教化でも使われている手法でもあります。 しかし、記事にあるような「自我が崩壊」するまでの強いコントロールはセミナーのプログラムではほぼ不可能です。 青田典子氏の奇行(芸能情報に疎く、どのようなものかわかりませんが)の原因がイコール自己啓発セミナーであると結論付けるのは少々強引であると思います。 奇行がある→調べてみたら自己啓発セミナーを受講していたらしい→奇行の原因はセミナーでの洗脳だ、という単純な論法は、セミナー問題の本質を隠してしまう事にもなりかねません。 このサイゾーの記事は、特にセミナーを批判するためのものではないとは思いますが、セミナーの問題点を「洗脳」や「マルチ的」と指摘しています。しかし、的外れです。 批判するには、ステレオタイプなセミナー観を改め、しっかりとした調査・取材がマスコミの義務ではないかと思います。根拠のない批判は、批判対象に揚げ足を取られるばかりでなく、問題の本質が隠されてしまいます。 既存メディアでは、今回のように芸能人が関わる場合くらいにしか、自己啓発セミナーの問題は取り上げられません。しかも、間違った認識でのセミナー観で取り上げられるので、多くの読者は間違った認識を植えつけられます。 事実に即した報道を望みます。 ■
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by seminar_blog
| 2010-10-10 17:23
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「やや日刊カルト新聞」創刊1周年記念イベント開催 |
カルト問題を扱う「やや日刊カルト新聞」というニュースブログサイトがあります。このサイトが10/1で創刊1周年を迎えます。創刊1周年を記念して、10/3(日)に新宿ネイキッドロフトでトークイベントが開催されます。 『やや日刊カルト新聞創刊1周年記念 カルト!カルト!カルト!』 僕も「やや日刊カルト新聞」に記者として参加しており、イベントにも出演します。自己啓発セミナーについて、心理学カルト、経済カルトという視点からお話しようかと考えています。 皆さんのご来場をお待ちしております。 【参考】 10月3日、やや日刊カルト新聞創刊1周年記念イベント(やや日刊カルト新聞) ■
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| 2010-09-21 21:57
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日本ペンネット発足 |
弁護士、フリーライター、ブロガー等が集まり、ネット上での表現の自由を守る為の団体「日本ペンネット」が発足しました。 この「日本ペンネット」は、このブログでも一審の傍聴記を書いてきた「日本平和神軍観察会事件」の最高裁での有罪を判決を受けて、被告であった橋爪氏、刑事弁護をしていた紀藤弁護士・山口弁護士、フリーライターで「やや日刊カルト新聞」主筆の藤倉氏、「悪徳商法マニアックス」管理人のbeyond氏、「水商売ウォッチング」のapj氏、他数名のブロガー等が中心となって、ネット上の表現の自由を考える団体として活動します。 僕も立ち上げメンバーとして参加させていただきました。 日本ペンネット発足に関しての詳しい情報は以下のリンクをお読みください。 やや日刊カルト新聞「「日本ペンネット」結成、5月22日に都内で旗揚げイベント」 弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版「日本ペンネット(英語名 THE JAPAN PEN NET or PEN NET JAPAN 略称 JPN or PENN )結成記念イベントが開催されます。」 弁護士山口貴士大いに語る「「日本ペンネット」旗揚げ!」 リンク先の記事にもあるように、日本ペンネット発足に伴い、結成記念イベントが5/22に新宿ネイキッドロフトで開催されます。 「日本ペンネット」旗揚げ! 僕もブロガーのひとりとして出演する予定です。 直前の告知となってしまいましたが、ネット上の表現の自由などに興味のある方は、是非、ご参加ください。 フロアを交えたディスカッションも行う予定です。 ■
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| 2010-05-21 00:03
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ASKのセミナーで死亡事故 |
日本で最初の自己啓発セミナー会社ARCインターナショナル直系のASKグローバルコミュニケーションのセミナーで、今年1月、受講生の男性が受講中に倒れ搬送先の病院で無くなるという事故がありました。その亡くなった男性の遺族がASK、ニューウエイズジャパン(NWJ)、ワンダーランドの3社を訴え損害賠償請求をしているようです。 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010041200792 人材能力開発会社の自己啓発セミナーで今年1月、大阪市在住の元美容師の男性=当時(26)=が死亡したのは、主催者らが注意を怠ったのが原因として、男性の遺族が12日、同社などを相手に計約1億2000万円の損害賠償を求める訴訟を大阪地裁に起こした。 2001年にも自己啓発セミナー大手の日本創造教育研究所のセミナー受講中に男性が倒れ、その後に亡くなったという事故が起きています。 今回の事故は何が原因でしょうか。 記事を見ると >1月27日、手足を激しく動かすダンスを踊っていた際に倒れ とあります。 次にASKがWEBサイトで公開しているセミナースケジュールを見てみます。 今年1月のスケジュール 1/27はSEEK(Breakthrough Course)の3日目のようです。SEEKはライフ型3段階セミナーの2段階目のセミナーで、3段階の中でもっとも肉体的・精神的にハードなセミナーです。 この事から、亡くなった男性は「変身劇」の実習中に倒れたのではないかと考えられます。 変身劇の実習とは、2段階目の3日目に行われ、セミナーのハイライトともいえるものです。これは、各受講生にトレーナーから役を与えられそれになりきって演じる、というものです。その受講生が苦手としているもの、普段行わない行動をするものが、主に与えられます。殻を破って新たな自分を手に入れるというのが目的の実習です。 変身劇はただ演じれば良いだけではなく、観客(他の受講生やアシスタント、トレーナー)が全員一致で「役になりきった」「殻を破った」と判断するまで続けさせられます。 亡くなった男性は、踊るような役(ダンサーや男性アイドル歌手等)の役を与えられ、観客からのOKを貰うために激しく踊ったのでしょう。 このような役を与えられる受講生の特徴は、「大人しい」「覇気が無い」「自己主張しない」等の印象を受ける人が多いようです。この男性がどうだったのかはわかりませんが、そのような人だった場合、「限界を突破する」為にいつもしない激しい動きを急激にしたのではないかと思われます。 セミナーの危険性はこんなところにも存在しています。トレーナーは訓練を受けているとはいえ、マニュアルに反ってセミナーを進行するだけの人間で、医学や肉体などの知識は素人同然です。「限界を突破する」といって、命の限界まで突破させてしまうのです。 この記事で少し気になるところがあります。 >ワンダー社に18万円を支払い、東京都内でASK社の自己啓発セミナーに参加。 この部分。男性はASKにではなくワンダーランドにセミナー受講料を支払っています。 ASKは典型的なライフ型3段階のセミナーを行うセミナー会社で、新規の受講生は3段階目の勧誘実習で3段階目を受講中の受講生が勧誘して集めます。男性はワンダーランド関係者に勧誘されたのでしょうか。1段階の受講料なら、ワンダーランドを経由してASKに支払われた、という流れも想像できるのですが、2段階目は、通常1段階目のセミナーが全て終わった後、インタビューと称する2段階目への勧誘イベントでインタビュアーから打診を受け、建前上」、受講生自らの意思で受講を決めます。受講料はセミナー会社へ直接支払われます。 そこで、ワンダーランドという会社がどのような会社か調べてみたところ、マルチ商法会社のNSJのディストリビュータ(販売員)が集って、NWJの商品を販売する為に起こした会社であるようです。しかし、ワンダーランドのWEBサイトで会社概要の事業内容を見ると「セミナー企画・運営/出版」とあります。そして、トップページには提携企業としてASKのバナーが貼られセミナー申し込みページまで用意されています。 これは、受講生からの直接の紹介だけで新規の受講生を集めていた自己啓発セミナーが、他社の力を借りて受講生を集めるビジネスモデルに変化した事が伺われます。ワンダーランドと提携したのは、NWJのディストリビュータを取り込めると算段したのではないでしょうか。 マルチ商法と自己啓発セミナーの関係は深く、自己啓発セミナー黎明期から持ちつ持たれつの関係です。 自己啓発セミナー元祖のライフ・スプリングは、マルチ商法会社ホリデー・マジックのディストリビュータ研修を請け負っていたロバート・ホワイト氏が設立したものであり、3段階のライフ型セミナーはホワイト氏が行っていたディストリビュータ研修を商品化したものだと言えます。 マルチ商法はディストリビュータ自身によって新たなディストリビュータを勧誘し、自分の配下に付けます。自分の配下の売上は、自分の収入に反映されるので、多くの配下を持つ事が収入アップに繋がります。さらに、自分の配下が新たに勧誘し配下に付けると、それの売上も自分に反映されます。マルチ商法ではそうやって形成されたラインをグループと呼び、グループ内で独自の勉強会やミーティングを行っている事が多くあります。ワンダーランドはそのグループが法人化したものだと思われます。配下が増えるほど、ラインが伸びていくほど、自分の収入が増える事が期待できるので、商品を売る事よりも勧誘する事を強要するグループもあります。 自己啓発セミナーはマルチ商法の研修が基になっている為か、勧誘実習があります。「自分が体験した良いものを周りに広める」という建前上のコンセプトがマルチ商法と一致するため、その考えを植えつける為にマルチ商法のグループ内では、上位のディストリビュータが下位のディストリビュータを自己啓発セミナーに勧誘するという事が多くあります。 この事故は自己啓発セミナーの直接的な危険性を知らしめるだけではなく、自己啓発セミナーとマルチ商法の関連性を明るみさせた事件だともいえると思います。 参考: 自己啓発セミナーで死亡 セミナー会社を提訴(やや日刊カルト新聞) 【速報】ワンダーランドのセミナーで死亡事故!遺族が提訴!(マルチ商法『ニューウエイズ』入門。) 自己啓発セミナーで死亡事故・賠償請求訴訟に(酔うぞの遠めがね) ■
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by seminar_blog
| 2010-04-15 12:46
| Trouble
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HOHと被害者が和解 |
HOHと被害者の間で和解が成立しました。 http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010041400711 自己啓発セミナーで恐怖心をあおられ多額の金銭を支払わされたとして、参加者らが主催会社「ホームオブハート」(栃木県那須町)に損害賠償を求めた訴訟などは、同社が請求を上回る額の和解金を支払うことで、14日までに和解が成立した。 HOHと被害者や被害者の代理人弁護士の間では何件もの訴訟があり、さながら訴訟合戦のような状態でしたが、今回の和解でHOHから被害者側に被害実損額と裁判で勝訴した場合と同額の慰謝料および弁護士費用が支払われ、被害者にとってはほぼ全面勝訴的な解決となりました。 今回の和解は、HOHの広告塔としてコンサートやCD販売などで活動していたTOSHIが、今年1月にHOHからの脱退を表明したのがきっかけだと思われます。HOHにとってTOSHIは、防御壁のような役割だったと思います。しかし、その防御壁が一転して自分達を攻撃する側に回ったため、これ以上、裁判で争うのは不利だと判断したのではないでしょうか。 しかも、被害者の請求をすべて認めた上でのHOHからの和解提示ですから、HOHが全ての非を認めた事になります。 TOSHIと同様に、まだ被害回復がされていない元受講生や、現在でもHOHに残っている潜在的な被害者はまだ存在しています。被害者団体の代理人である紀藤弁護士は「ホームオブハートへの追及の手は緩める気はありませんし、またホームオブハートを脱会してくる被害者らへの暖かい手を差し伸べるつもりでいます。」と自身のブログに書いています。 TOSHI自身もmixiの日記で以下のように報告しています。 以下のような文章が紀藤正樹弁護士のブログに掲載されました。 和解したからといって一件落着ではありません。まだまだHOHの問題は残っています。1日でも早く、全ての被害者が救済される事を祈っています。 参考: ついにホームオブハートと全面勝訴的和解が成立(紀藤正樹の/LINCホームオブハートとToshi 問題を考える) ホームオブハート事件:全面勝訴的和解の成立-2004年4月以前の被害者についての勝訴的和解のご報告(弁護士紀藤正樹のLINC TOP NEWS-BLOG版) ホームオブハート訴訟、被害者の“完勝”で和解=TOSHIの脱会が転機に(やや日刊カルト新聞) ホームオブハート裁判・和解で終結。(酔うぞの遠めがね) ■
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by seminar_blog
| 2010-04-15 10:47
| Trouble
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TOSHIとHOHの問題は終わっていない |
サイゾーから http://www.cyzo.com/2009/07/post_2298.html まあ、TOSHIもミュージシャンだし、マイケルと一緒に何かやりたいと思っても不思議は無いと思います。 記事の内容自体はどうでもいいんです。 気になったのはこの部分。 X JAPANに詳しい音楽関係者は次のように明かした。 TOSHIの裁判もHOHの裁判もまだ続いていますが何か? しかも、「いわれのない事件や裁判」って… 5/28にはTOSHIも被告人になっている民事裁判の判決が東京高裁で出て、HOH側は敗訴しています。 http://news.livedoor.com/article/detail/4176427/ 終わっていない裁判はまだまだ沢山あります。 http://htp.cocolog-nifty.com/blog/ いわれのない事件でこれだけ訴訟合戦になりますか? この記事でコメントしている音楽関係者というのがどんな人物かはわからないけど、ミュージシャンとしてのTOSHIしか知らないんだろうな、と思います。 自己啓発セミナーの問題点というのは、関わった事がある人や興味の無い人にはまったくわからない。 セミナー関係者のメッセージは綺麗で耳障りがよく、もっともだと思うようなことを発し、善行を薦めています。 しかし、その裏ではHOHのように子供が虐待されていたり、受講生から借金をさせてまでカネを貢がせたり、無償で労働させたりと、悪行を行っているのです。 TOSHIは今でもその中にいます。 「癒しのコンサート」と題したHOHの宣伝になる音楽活動を全国で行っています。 その音楽活動でも金銭がらみの事件がありました。 http://news.livedoor.com/article/detail/4113982/ TOSHIのHOHの問題はまだ終わっておらず、現在も継続中なのです。 それを、サイゾーといえども、多くの人に読まれるメディアが終わった事件として扱うのはどうかと思いますね。 ■
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by seminar_blog
| 2009-07-05 12:41
| News
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平和神軍観察会裁判速報 |
判決出ました。 無罪 詳細は後ほど。 ■
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by seminar_blog
| 2008-02-29 14:37
| law
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商売にはハッタリが必要です -1日目- |
6/18、19と2日連続で「平和神軍観察会名誉毀損事件」の裁判傍聴に、東京地裁に行ってきました。 前回まで傍聴記は http://sdseminar.exblog.jp/2260333 http://sdseminar.exblog.jp/2608465 http://sdseminar.exblog.jp/2875456 http://sdseminar.exblog.jp/3060734 http://sdseminar.exblog.jp/3333694 http://sdseminar.exblog.jp/5763577 両日とも、グロービートジャパン社代表取締役社長・黒須伸一(北条晋一)氏の父親で、日本平和神軍総督の黒須英治(中杉弘)氏の承認尋問です。普段埋まらない傍聴席が満席になりましたが、証人の関係者らしき傍聴人は、1人程度しか見当たりませんでした。 最初は検索側からの質問です。 英治氏は平成6年6月に伸一氏から、(株)花月食品を設立する為に出資して欲しいと頼まれ、資本金1000万円のうち510万円を出資しています。その際、「私は商売人ではないので事業に向かないので、役員にはなりたくない為、花月食品の役員にならなかった」と答えています。また、経営に関しても意見をした事は無いと答えています。 英治氏と伸一氏は親子だが「息子(伸一氏)はジョン・レノンのファン」で「思想的に合わない」そうです。伸一氏に対して思想教育をした事は無いとも答えています。 「会長」を名乗る事については、花月(グロービートジャパン社)に会長職は無いが、「見るに見かねて」会長を名乗ったと答えています。 先の公判の伸一氏への証人尋問で、英治氏へグロービートジャパン社から金銭が支払われている事が明らかにされましたが、英治氏本人は、貰っている金銭の名目はわからないと答えています。また、自分から要求したことは無いととも答えています。 金銭は、英治氏個人の銀行口座に振り込まれているようです。用途は「個人のお金なので、色々な事に使っている」と答えています。 日本平和神軍についてにも質問が及びます。 平和神軍は「2~3年前まで主宰していた」と答えていますが、これは平成16年に名称をJapanPeaceNaturalAcademy(JPNA)に改め、新団体になっている事からだと推測されます。後の被告弁護側からの質問に答えてですが、改名した理由として、ネットでの攻撃が激しいからという事を挙げています。 平和神軍を設立した目的は、日本に左翼思想や自虐史観が蔓延っていたので日本精神を教える為、というものの様です。 平和神軍の会費は月額500円と規則で決まっていましたが、「あまり徴収していない」「その辺はいい加減」と答えています。平成14年に会費を廃止しています。会費は年に数回開かれる会合の運営費に使っていたのだが、遠方から来る人が多く、会員に負担がかかるので会合をやめた為、会費の徴収をやめたようです。 運営にはあまりお金はかからないが、年に100万円くらいの赤字が出ていると答えています。英治氏個人が赤字の補填をしている様です。 ここまでが、検察の質問に答えた内容です。時間にして10分強位でした。 次に、被告弁護側の質問に移ります。 グロービートジャパン社から貰う金銭についての質問が弁護側からもされました。名目はやはり「わからない」と答えています。 税金の申告(確定申告)は「花月がやってくれている」と答えています。現在は「グロービートジャパン社以外からの収入は殆ど無い」と答えています。以前は催眠術の講習等の収入はあり、日経企画から得ていたと答えています。日経企画からの収入の申告も日経企画がやっていたようです。グロービートジャパン社からと日経企画からの収入が重なる時期があるかという質問には答えが曖昧で、はぐらかされたような印象です。 英治氏は十数年前から催眠神秘会、神理統一教会、正理研究会と様々な団体を主宰しています。これらはほぼ同じ団体で「名前に意味は無い」と答えています。これらの団体で催眠や思想の研究を終えてから、仏教の研究に移ったようです。 英治氏が主宰ないし所有している一連の団体は、はじめ日経企画の中にあり、全ての母体となっている事を今回の尋問で、英治氏本人が認めました。 平和神軍は「半分遊び」でやっていたと答えています。「人前に出るのは恥ずかしい」ので行進などには参加していない、「私は謙虚な人間」とも言っていました。 花月の最初の店を出す時の資金は、伸一氏から頼まれて英治氏が出したと答えています。花月を法人化しようとしたのは「鶴見君が来てからだと思う」と答えています。法人化する際の登記や定款を作る為に「専門家を紹介したかは覚えていない」と答えています。伸一氏も、証人尋問の時に「(定款は)覚えていないが他の人間に頼んだ」と答えています。 英治氏が51%の出資をする事に、他の出資者からは異論は無かったと言います。また、ユナイテッドジャパン、日経企画、イオンド大学等、一連の会社も英治氏が51%の出資をしています。 花月を経営するにあたって事業資金の借り入れが必要になった時は、英治氏が知り合いを紹介していたようです。英治氏は「保証人にはなっていない」と答えています。 英治氏は51%の株を持っていた大株主ですが、花月からは経営報告は受けていなかったと答えています。 ブブカ編集部に電話をかけた時に自分の事を「100億の事業家」といった事については、「本質的には思想家」「対外的にはハッタリで言う事もある」と答えています。また、会長を名乗った事についても「(グロービートジャパン社の役員に)事前の了承は取っていない」「後で怒られた」と答えています。 英治氏は、この2日間の証人尋問の間、何か突っ込まれると「ハッタリで言った」「商売にはハッタリも必要だ」「嘘ではなくハッタリだ」とやたらと、ハッタリを強調していました。 「平和神軍観察会」のWEBサイトがあったインターネットプロバイダplalaに「グロービートジャパン会長 中杉弘」の名前で抗議通知が送られています。この事について、英治氏は「(私は)送っていない」と答え、「グロービートジャパン社が会長名で出したのではないか」と答えました。しかし、伸一氏も鶴見氏も証人尋問で「出した事を知らない」と答えており、その事を弁護人から言われると、「平和神軍のインターネット専門のO氏がやったのではないか」と答えました。O氏は10年くらい前に正理研究会の時から英治氏の所にきた人物のようです。2ちゃんねるでのもみ消し等もO氏がやっていると答えていますが、英治氏本人が指示した事は無いとも答えています。 次瀬氏が民事裁判でグロービートジャパン社に対して損害賠償77万円の支払いを命じられた時に、平和神軍のWEBサイトに「勝利宣言」が掲載されたという事がありました。これについては、「自分のやっている事ではないからわからない」「平和神軍関係者がやっているのではないか」「私は命じていない」「当時、(サイトの更新)作業が出来たのは誰か覚えていない」と答えていますが、「内容については責任を持てる」と答えています。 平和神軍には「参謀部」という部署があり、平和神軍のサイトで参謀部として次瀬氏の情報に懸賞金をかけていました。参謀部は「名前だけの存在」であると答えています。階級や役職名等は「遊びで付けている」と答えています。 「サイト上で懸賞を出した事は認める」が、「事前に相談はされていなかった」と答えています。 次瀬被告の家の前にコーラの空き缶と壊れた傘が置いてあった件で、平和神軍関係者のY氏が被告弁護人に「私と黒須英治が被告の家の前に行って置いてきた」という内容のメールを送っています。英治氏は「(被告の家に)行った事は無い」と答えています。また、このY氏については「裏切り者」という評価をしていて、英治氏と関係がこじれたのは2~3年前だと答えています。 何故Y氏が裏切り者なのか?英治氏を裏切ったのか?という質問に対して、「(英治氏がY氏の母親について悪く言った事に対してY氏が)腹を立てた」「警察や被告弁護人に(英治氏の事を)垂れ込んだ」と答えています。英治氏の証言によると、Y氏は被告弁護人に英治氏の情報を1000万円で売ろうとした事があり、被告弁護人に断られているようです。 らーめん花月新潟仲木戸店のトラブルについては、「(英治氏が)右翼だから店がおかしくなった」というクレームが仲木戸店の店長からあったと鶴見氏から聞いたようです。しかし、それを聞いた場所や詳しいクレームの内容は「覚えていない」と答えています。仲木戸店に電話したのは、カルトや右翼ではない事を伝える為だとしています。 仲木戸店店長の代理人・高島弁護士の事は、ニフティサーブの時から知っていたようです。英治氏は、高島弁護士にも電話をかけた事があります。当時、高島弁護士はニフティで「バール・カルト」というハンドルを使っていて、それを確かめる為に電話をしたと答えています。また、高島弁護士について、「変な主張をする人だから統一教会だ」と思っているようです。 英治氏は他人を「朝鮮人」「エタ」「創価学会員」等と断定的に決め付ける事が多々あります。これは、普通の「日本人なら話せば通じるのに通じない」「話し合いをしようとせず裁判を起こす」のは日本人ではないから、という考えだからのようです。そして、「私は差別主義者ではない」とも言います。 しかし、この裁判は民事・刑事共に、ろくに話し合いをせずにいきなり訴えてきたのはグロービートジャパン社の方です。英治氏の考えからすると、グロービートジャパン社の役員は「朝鮮人」なのでしょうか? 英治氏は対外的に「中杉弘博士」と名乗る事があります。SUL(Summit University of Louisiana)から博士号を取得していますが、これは「5~60万円くらいで貰った」と答えています。「仏教に関する著作が多く、その功績が認められた為、授与された」とも答えています。また、伸一氏と鶴見氏も英治氏の紹介でSULのMBAを取得しています。 英治氏の著書には経歴に「工学院応用化学科卒」と書いてあります。この事について、「工学院とは大学か?高校か?」という質問がありました。英治氏は、最初、明確に答えるのを避け、「言いたくない」「私は中卒だ」等と言っていましたが、最終的に「工学院専門学校」である事を明らかにしました。 英治氏は、創価学会にいた事があります。35歳まで10年間いたようです。「インチキだから辞めた」と答えています。英治氏の奥さんは、まだ創価学会に残っているいるようです。 伸一氏の奥さんについても質問が及びます。伸一氏の証人尋問の時に奥さんが。正理研究会や平和神軍の活動に携わっている事を知らないと答えていましたが、英治氏によれば、奥さんが高校2年生の時に催眠神秘会に来たようです。きっかけは、「ムーの広告を見てだと思う」という事です。機関紙「月刊正理」の編集長は、「たまたま空いているからやらせた」と答えています。 平和神軍の合宿には孫(伸一氏の子供)と一緒に参加した事もあるようです。 伸一氏とは「正理研究会か平和神軍の活動に来たときに知り合ったのではないか」と答えています。英治氏が伸一氏と奥さんを引き合わせたわけでは無いようです。「メンバー同士をくっつけるような事はしない」とも答えています。 次男・直治氏、三男・博史氏は、1~2回くらい、平和神軍の行事に参加したことがあるかもしれないと答えています。 グロービートジャパン社が所有する花月荘の管理人I氏は、グロービートジャパン社の社員ではないようです。I氏は事業に失敗して家が無くなってしまったので、英治氏が面倒を見ています。管理人の給料は「イオンド大学が払っている」と答えています。また、宿泊費の売り上げは、イオンド大学に入っているようです。 -------- ここまでが、概ね、1日目の証人尋問の内容です。多少、2日目の内容も混じってはいます。 長くなってしまったので、ここで1回切ります。 2日目の内容は、後日アップします。 ■
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by seminar_blog
| 2007-06-22 01:09
| Misc
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更新手続き -ディプロマミルにも言及- |
5/25に「平和神軍観察会名誉毀損事件」の傍聴に、東京地裁に行ってきました。 前回までの傍聴記は http://sdseminar.exblog.jp/2260333 http://sdseminar.exblog.jp/2608465 http://sdseminar.exblog.jp/2875456 http://sdseminar.exblog.jp/3060734 http://sdseminar.exblog.jp/3333694 裁判所の異動に伴い、今回の公判から波床昌則判事に裁判長が代わりました。担当の検察官も代わりました。 今回の公判は、裁判長が交代したので弁護側からの更新手続きです。意見陳述では、前回までの方針に加えて、ディプロマミル(学位製造所)の問題点にまで突っ込んだ内容になっていました。 次回以降の公判では、「平和神軍観察会」の記述内容に公共性・公益目的がある、という事を、今まで以上に明らかにしていく弁護方針になると思われます。イオンド大学のディプロマミルを批判している事も、起訴内容に直接は関係無いが、サイト全体の記述内容を見れば公共性・公益目的が明らかであり、サイト全体の中から一部分だけを問題にせず、全体を見る事で、起訴の不当性を訴えていく方針です。 次回の公判から、自称「グロービートジャパン会長」の黒須英治氏の証人尋問になります。証人尋問の中で、グロービートジャパン社や日本平和神軍、イオンド大学等がいわゆる「平和神軍グループ」である事を明らかにすると思います。実際に、それを裏付ける証拠はいくつも出ているので、黒須英治氏本人の口からどのような説明がされるのかが重要な部分になるでしょう。 公判の最後に次回期日の確認があり、弁護側から、黒須英治氏が出廷するので法廷警備を現状に以上にしっかりして欲しい、という要求がありました。2ちゃんねる等に弁護士や傍聴人を名指しで殺人予告がされている、という事情もあります。これに対して、波床裁判長も「(危惧感を弁護人と)共有しています」と答え、警備の強化に同意しました。検察側からも異論は出ませんでした。 次回期日: 6/18 13:30~17:00 東京地裁第428号法廷 6/19 13:30~17:00 東京地裁第428号法廷 ■
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by seminar_blog
| 2007-05-29 01:55
| Misc
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